ある時、祈祷により多くの人々を救っていた弥勒寺の六代座主「行巡」のもとに、当時の清和天皇の勅使が訪れ、天皇の病のために下山し祈願せよとの命が下されました。しかし行巡は修行中の身であり寺を離れることが出来ないため、命に背きつつもこの場所から祈祷しする事で見事天皇の病を治す事ができました。このことを喜んだ清和天皇は、この国を治める天皇(=王)に勝った寺ということで「勝王寺」と命名されますが、それはあまりにも畏れ多いと「王」を「尾」に変えて「勝尾寺」と称するようになりました。
このエピソードから勝尾寺では「勝つ」とは他者を打ち負かすことではなく、「自分と向き合い、自分の弱い心に打ち勝つ」という意味をに捉え、現在では、受験、厄除け、病気、スポーツなど「人生のあらゆる場面で勝つ寺」として信仰されています。
勝尾寺のダルマは願いを叶えてくれる存在ではなく、願い事を書き、片目を入れる事で「自分と向き合い、自分の弱い心に打ち勝つ」という自己誓約書にサインをしたことになります。その願い事に向け、1日1日を悔いなく過ごし、全力を尽くすことで初めて願いが叶うのです。
自分が「ご縁」と感じたダルマを求めます。
人生の目的を勝ちダルマの底面に書きます。
その目的のために365日後に達成したい目標を勝ちダルマの背中に書きます。
願いに関わるあらゆる人やモノに対する感謝の気持ちをお線香に念じ込めます。
煙となった感謝の気持ちを勝ちダルマに染み込ませます。
目標達成のための努力を誓うサイン(署名)を右目(向かって左側)に入れ、最後に黒く塗りつぶし目入れします。
「いのちの砂時計」カレンダーを使ってその日の自己総括を行います。
本堂にて結果のご報告、感謝の気持ちを伝えます。
感謝の気持ちとともに、ダルマ棚に勝ちダルマを奉納します。